患者様からよく頂く顎関節症についてのご質問をまとめて、回答致しました

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顎関節症について

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顎関節症とは具体的にどんな病気?

顎関節症は単一の病気の名前ではありません。
あごの関節や筋肉の痛み、口を開けにくい、顎関節が鳴る、
などの症状を持つ慢性的な病態をひとくくりにした診断名です。

軽い症状も含めれば、人口の半数が経験しているといわれます。
人口の十数%は顎関節が鳴りますが、受診する人はまれです。
音以外に支障がなければ、気にする必要はありません。

患者の6~7割に、顎関節でクッションの働きをする関節円板のずれがあります。
人口の3割はずれていますが、何の症状も意識していない人も多くいます。

顎関節症の原因は?

顎関節症は、現代病とも言われる最近多く見られる疾患で、
一般的に、複数の問題が重なったときに起こる、と考えられています。
たとえば、生活リズム、食習慣、全身の健康に問題があり、
これに噛み癖、ストレスなどがあったり、顎の関節や筋肉が弱い、
噛み合わせや姿勢が悪い、歯並びが悪い、
不幸にして抜いてしまった歯を新しい歯を入れずに放置したままにした・・・
などの問題がいくつか重なっているとき、あくびや硬い物を噛む、
大声を出すなどのチョッとしたきっかけで起こることがあるようです。

特に「ブラキシズム」といって、
上下の歯をぐっとかみしめる「くいしばり(クレンチング)」や
歯をギリギリときしませる「歯ぎしり(グラインディング)」、
歯をカチカチ鳴らす「タッピング」などが患者さんに多く見られ、
重要な因子とされています。
ただし、くいしばりは仕事に集中しているときなどに無意識のうちに行っていて、
見つけにくいものです。
歯ぎしりも隣に寝ている人に指摘されることがありますが、
音のする歯ぎしりは20%ほどにすぎず、残りは音のしない歯ぎしりなのです。
現代社会の生活習慣の鑑であるという説もあります。つまり、

1.硬い物を食べなくなり、顎の筋肉が弱くなった
2.歯のかみ合わせが悪い
3.ストレスで歯を食いしばったり、歯ぎしりする

女性の患者が多いのも、あごが男性より小さく筋肉が弱いからだとか、
思春期のストレスが関係しているなどの説があります。
しかし、その因果関係の詳細は不明ですが、無視できない要因であると、
多くの医師が考えています。
身体には多くの関節がありますが、咀嚼(そしゃく)したり、
口を開けるときに重要なのが、アゴの関節、すなわち顎関節です。
この部分は、手足の関節とは異なり、蝶番(回転)運動だけではなく、
蝶番の軸がスライドする(下顎頭がはずれて前へ出る)という特徴があります。
そして、これらをスムーズに動かすのに重要なのが、
関節円板と呼ばれる軟骨のクッションなのです。

顎関節症の予防法は?

まず、歯ぎしり、食いしばり、頬杖などは、歯や関節および筋肉に負担をかけます。
これらの悪癖はなくしましょう。

ストレスを発散させ、心身ともにリラックスしましょう。

虫歯は早期治療をお勧めします。合わない金属や入れ歯は新しくした方が良い場合もあります。

削りすぎや、金属冠(虫歯の治療カ所)が多い場合も要注意です。
単に歯を削ると顎関節症が悪化します。

親知らずが悪影響を及ぼしている時は抜歯を考えましょう。

顎関節症の患者に年齢や性別に特徴はありますか?

顎関節症は20代から30代が最も多く、高齢になるほど減ります。
目立つのは大学を卒業し、社会に出た直後の人で、緊張感でくいしばったり、
夜中の歯ぎしりが増えるためだと思います。
性別では、女性が男性の2~3倍です。原因は不明ですが、骨格の弱さや症状に対する敏感さなどが指摘されています。
また受験をひかえた10代でも少なからずみられます。

顎関節症の有病率は、ある調査によると潜在患者を含めて小学生で10%以下、中学生で13%ぐらい、高校生で20%、推測では日本の総人口の中で約20%~40%であり、そのうち300~500万人が治療が必要であろうといわれています。

かみ合わせが悪いと顎関節症になりやすいのでしょうか?

かみ合わせが一番の問題と思っている人が多いのですが、
歯科事情が悪かった昔よりも患者が増えていることと矛盾します。
最近は多くのケースで顎関節症にかみ合わせはあまり影響していないということが
分かってきました。(もちろん関係する場合もあります。)

ただ、それとは別に精神的なことと顎関節症は関連があることが多いです。
仕事や人間関係、パソコン業務などのストレスが、歯ぎしりやくいしばりなどを生み、あごに負担をかけているケースが多いと思います。

本来、口を閉じていても上下の歯はすき間があるのですが、患者の7割は食事や会話の時以外でも歯を接触させる癖があります。
それだけで筋肉は活動し、疲労してしまうのです。

日常生活の悪習慣をできるだけ取り除くようにして下さい。

よく歯ぎしりをしています。治した方がいいですか?

習慣的に歯ぎしりをすることが原因で顎関節症になるかたは多いです。
歯ぎしりや食いしばりは、顎の筋肉を異常に緊張させます。
(通常の食事時よりも強い力がかかります)
歯に強い力が常に加わるため負担がかかり、歯がすり減り抜ける可能性もありますし、噛み合わせも変化することもあります。
筋肉や関節にも傷害がおこる可能性があります。
よく足などの関節が捻挫を起こしたり、靭帯が損傷をおこしたときの状態になる時もあります。
放置しても自然に治る時もありますが、1週間たっても痛みが続く場合は一度専門の歯科医師にみってもらって下さい。

日常生活の悪習慣をできるだけ取り除くようにして下さい。

急に顎が痛くて口が開かなくなりました。

関節が急性炎症を起こしています。
突然顎に痛みが出て口が開かなくなったら、まずは鎮痛剤や濡れタオルで冷やし
、速やかに処置を受けて下さい。
治療を受ける時間がないときは、鎮痛剤を飲んで経過を見てください。
緩和できれば心配ないでしょう。

ただ、時々関節円板という関節のクッションの役割をしている軟骨が、位置がずれ込みクローズドロックと呼ばれる関節が動かなくなる時があります。
この場合1日でも早く処置を受けないと大きなトラブルになるときがあります。
上記の関節の急性炎症との区別は専門の歯科医師でないとなかなか判別がつきません。
治療法も違いますのでできるだけ早急に専門医にみてもらうことをお勧めします。

親知らずは抜いたほうがいいですか?

親知らずをどうするかは場合に寄ります。
大まかに言うと真っ直ぐに生えている歯であれば特に抜く必要はないでしょう。
虫歯、埋まっている歯、横向きに生えている歯、これらの場合には色々と弊害が
出でくることがあります。
特に横向きの歯の場合は、手前の歯を前に押し出そうとします。
結果的には咬み合わせがずれたり、顎関節に無理な力がかかり負担をかけることになり顎関節症の原因になっているときがあります。

ただ、最終判断はレントゲン等の診断も必要になってきます。抜くかどうかは、歯科医師と相談して計画を立てましょう。

顎がカクカク、シャリシャリ音がします。

これは、関節がすれている音です。ただ痛みが無く、
お口がしっかりと開く様であれば問題ないと思います。

ただし、シャリシャリ音に伴って痛みが出たり、口が開けずらい症状がある場合はできるだけ早く治療をはじめなければなりません。
顎の関節が上方に移動して蝶番の部分のスペースがきつくなっているようです。
放置すると関節が引っかかった感じになり、大きい口の開閉が出来なくなります。

治療方法はマウスピースをメインに行っていきます。

顎関節症の治療にはどれくらい期間がかかるのですか?

症状の程度によりますが、数週間~数ヶ月はかかることが多いです。
その後も、定期検診が必要となります。

ただ、顎関節症は治療をしないと病状が進んで手遅れになるというタチの悪い病気ではないのです。
極端なことを言えば、顎関節症は何も治療をしなくても、いつかは症状が消えてしまうこともある疾患です。
患者さんたちの多くも、過去に何らかの症状が出ても、そのままにしておいて、いつの間にか症状が消えてしまったという経験をしています。

これは体が自然に適応して、障害を起こした関節や筋肉をそれなりにうまく使えるように変化させるためです。
たとえあごの骨の変形が起こったとしても、多くの人はいつの間にかそのままの状態であごを動かし、不自由を感じなくなるようです。
ただそれは、障害を起こした関節や筋肉をそれなりにうまく使えるようになったということで、健康なときと同じ状態に戻ったわけではないのです。

したがって、顎関節症の因子が積み木のように重なって一定のラインを超えるようなら、再び症状が起こる可能性があります。
顎関節症では症状が消失しても、完治したということではないのです。
再び症状が起こることを「再燃」と呼んでいます。むやみにあごを酷使したり、負担をかけ過ぎると、顎関節症は再燃します。

そこで、患者さんに”ぎっくり腰”を例に出して、お話ししています。
「ぎっくり腰を起こした人は、症状が消えても、再びぎっくり腰を起こさないように注意が必要になります。
あなたも、これからは顎関節症持ちだと自覚して、ずっと顎関節症とつきあってください。
治療の際に指摘したいろいろな因子を積み重ねない心がけを、ぜひ忘れないでください。
そうすれば、再燃は必ず防ぐことができます」。
患者さんのなかには「かたいものをかんであごを鍛えれば、顎関節症の予防になりますか」とおっしゃる人がいます。
しかしながら、答はノーです。
あごの骨や関節、筋肉などが発達する成長期なら、かたいものをかんであごを鍛えることは大切です。
刺激を受けて、あごは強くしっかりとつくり上げられていきます。しかし、成人になってからでは遅過ぎるのです。
特に顎関節症になった後はあごを鍛えるというよりも、大きな負担を強いるだけになって、再燃の原因になります。
あごに必要以上の負担をかけないようにしてください。
既に顎関節症の治療を受けたことのある人や現在治療を受けている人のなかには、自分が受けている治療がこの内容と少し異なると感じた人もいると思います。
これは世界中のどの国でも顎関節症に関しての考え方が統一されていないため、さまざまな考え方で治療されているのが現状だからです。
顎関節症を歯科で治療するようになって以来長い間、原因、治療としてかみ合わせに注目してきましたが、顎関節症の研究はここ10年の間に急速に進み、考え方が大きく変わってきています。
米国国立衛生研究所(National Institute of Health)から出された公的な見解で、原因に関しては「かみ合わせの問題は多くの原因のなかの1つである」、治療に関しては「なるべく元に戻れる治療(可逆的治療)から進めていく」ことが明言されています。
ところが日本などでは、長い間歯科医師は得意とするかみ合わせの問題を重視する考えで治療し、それなりの反応を感じてきましたから、信じていたかみ合わせの問題の比重が下がる考え方の変化には抵抗が強く、新しい考え方で統一した治療法が確立されるには至っていないのが現状です。

ここでは最新の考えに沿って、「顎関節症は生活習慣病としての側面が大きい」ので、治療においては患者さんが積極的に治療に参加してセルフ・ケアを行うことが重要であることを述べてきました。
しかし、「顎関節症かもしれない」と思ったら自己判断せず歯科を受診し、適切な治療や指導を受けるべきです。

歯ぎしりの原因はなんですか?

上と下の歯の咬み合わせに問題があることが多いようです。
歯並びの中にほかより背の高い歯があると、その歯を無意識のうちに
すり減らそうとして歯ぎしりが起こります。
歯槽膿漏や鼻や喉の炎症から起こることも考えられます。

精神的なストレスも重要な働きをします。
心の悩みや心配事があると、眠っているとき歯を食いしばらせてしまうといううわけです。
昼間でも食いしばっている人もいるぐらいです。
全身的疾患、例えば胃腸障害や甲状腺機能こう進などが直接的、間接的に中枢に働きかけ、筋肉の緊張状態が作り出され、歯ぎしりがおきやすくなります。

その出現には個人差が大きいようです。
生まれつきひどい人もおり、遺伝的要因もあるようです。
実は音のしない歯ぎしりが70~80%もあることがやっかいです。

症状がひどくなると顎関節症や歯周病を悪化させますので、マウスピースなどの治療が必要になります。

歯ぎしりを続けるとどんな害がありますか?

食べ物がない状態で強い力が歯の根に加わるため、組織が引き伸ばされたり、
圧迫されたりして歯の周りの組織に血流障害を起こすこともあります。
痛みが出ることもあり、歯の異常な動揺を招きます。
常に強い力で咬み合わせによる横揺れに歯は意外ともろいものです。
特に歯周病をもっておられる方へは、致命的に働き、歯周病が加速度的に悪くなります。

もちろん顎関節への障害もうまれ、顎関節症を引き起こしたり症状の悪化を招く大きな原因になります。

歯ぎしりの治療法はどんなものがありますか?

歯ぎしりを根本的に改善するのは、とても難しい治療になります。
つまり基本的にはマウスピースをして頂くなどの対象療法から治療にはいります。

歯ぎしりの原因にもいろいろありますので、まず確実な診断が必要です。
そしてはっきりした治療法がなされるためには、いろいろ詳しい検査が必要です。

治療に当たっては家族の理解と協力も必要となるでしょう。
治療法としてはたいへんむずかしいのですが、日常のストレスを発散させるためにスポーツをしたり、散歩したり、気分転換をはかることもいいと思います。
それから精神面から、寝る前に「私は歯ぎしりをしない」と繰り返しいう自己暗示が効果があるといわれています。

局所的治療としては、入れ歯のような形をしたマウスピースを歯の上にはめ、どこでもまんべんなく咬めるようにします。
しかも下顎がスムーズに動き噛みしめても音が出ないようにします。

通常このマウスピースをはめることから治療を開始します。
1~3カ月間経過観察で、精神的なものか、咬み合わせに原因があるのかなど、詳しく検討します。
その後も長い間の観察が必要であり、人によっては他科と連係しながら治療に当たってゆくことも必要になります。

どのくらいの大きさまで口を開けることができれば正常ですか?

いちばん大きく口を開けたときの上の前歯と下の前歯の間の距離を最大開口量と
呼んでいます。
あごに異常のない成人の最大開口量の平均は45~50mm程度といわれています。
これは、分かりやすく言いますと、丁度指3本を立てて入れれる量です。
ただし,あごの大きさや歯並びなどにより,個人差がありますので,一般的には,痛くなく40mm以上口を開けることができれば,正常範囲と考えられています。

これは、分かりやすく言いますと、丁度指3本を立てて入れれる量です。

さらに具体的に言いますと、お寿司を問題なく食べれるだけ口が開けば問題ないと思ってよいです。

初めまして!保育士の小山郁子です。育児で頑張っておられるお母さんの
ためにお手伝いができたらと思っておりますので、
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