口腔ケアがなぜインフルエンザウイルス感染に影響するのでしょうか?
まず、空気中に飛散しているインフルエンザウイルスが咽頭や上気道粘膜に吸着し、細胞に侵入して感染するための手助けを、細菌が産生するトリプシン様プロテアーゼ(TLP)であることがわかっています。特に高齢者の口の中の細菌数は増加していて、よりインフルエンザにかかる確率が高くなります。
そこで、口腔内の清掃を中心とした口腔ケアによって、口腔内の細菌が少なくなると、結果ウイルスにかかりにくい環境に体が変化するのです。
現在、インフルエンザ対策の鍵はワクチンですが、ワクチンの予防効果は過去2年間減少傾向にあります。そのため、少しでも感染リスクを下げる口腔ケアが大事になってきます。
ある研究では、口腔ケアによってインフルエンザの発症リスクが10分の1に減少する報告がありました。
これからは、従来のワクチンや手洗いに加えて、積極的口腔ケアがインフルエンザ対策に有効なのです。
まだまだ、猛威を振るっているインフルエンザから体を守るためにも口腔ケアをがんばりましょう!!
2009年12月6日 PM 11:50
歯科
口腔ケアとインフルエンザ感染 Vol.2