義歯について
大阪の加藤歯科に寄せられる患者様からの歯科治療に関するお問い合わせから、よく頂戴するご質問をまとめました。
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義歯についてのQ&A
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義歯(入れ歯)は、就寝中外した方がよいですか?
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義歯(入れ歯)は基本的には夜寝る時には外して下さい。
理由は・・・・
1.誤飲の危険性
2.睡眠中かんだままの状態の場合、入れ歯の裏側の歯ぐきに負担過重がかかります。
3.義歯の裏側に食べかすがたまり、カンジダ症の菌が増殖し、歯ぐきが炎症。
などがあります。
寝る時まで靴を履いて寝ないのと感覚的には近いと思います。
特に3番の義歯性のカンジダ症は一旦症状が現れるとお薬を使っても症状が長期化し、
日常生活に大きく支障がでますので、注意が必要です。なお、義歯は乾燥すると変形する時がありますので、コップかタッパーなどに水をはってもらい、
そこにつけて置いてください。時々市販の義歯用の洗浄剤などを使っていただければ良いとおもいます。 義歯(入れ歯)のお手入れについて教えて下さい。
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●金具の部分
内側は、特に汚れがつきやすいので、歯ブラシを使ってよく清掃しましょう。●床<しょう>(ピンク色をした歯肉に相当するところ)
毎食後、入れ歯を外して水洗いしてから義歯用ブラシなどで清掃しますが、
時には義歯用洗浄剤の化学的な力を利用しましょう。
汚れがついていないように見えても義歯床には”カンジタ菌”などが繁殖しているからです。●バネのかかっている歯とその他の歯
バネのかかっている歯は、かかっていない歯よりも複雑な構造であるため食べ物が付着しやすく、
汚れもつきやすくなります。
従って、お手入れが不十分だと虫歯になったり、最悪の場合には歯を抜く事態にもなりかねないため、
毎食後他の歯と同様に十分なブラッシングを心がけて下さい。●粘膜
基本的には、就寝時などに入れ歯を外して粘膜を休ませ、柔らかい歯ブラシでマッサージしましょう。 上の入れ歯が落ちてきます。
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長年義歯(入れ歯)を使用していると歯茎がやせて、入れ歯の内面が合わなくなり落ちやすくなります。
また、ものを食べるという事は咬むだけではなくすりつぶしている為、
長年使用で入れ歯の奥歯が磨耗し咬み合わせが変わってしまう為に落ちる事もあります。
入れ歯が合わない状態で無理に使っていると歯茎がすれてしまって傷ができたり、
粘膜がただれたりします。
また部分入れ歯などで支えている歯にも余分な負担をかけるので、残っている歯に
トラブルが起こるときもあります。
このような場合は、入れ歯をつくり直すか、入れ歯の噛み合わせを調整するとよいでしょう。 入れ歯を作ってもなかなか合いません。なぜでしょうか?
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お口の中の条件は一人一人違います。
土手が厚く高さもある人、土手が減って薄く尖っているか、ほとんど無い人。
お肉が厚くしっかりしている人、薄皮一枚で、すぐその下は骨だという人。
唾液が多く、粘度も高くネバネバしている人、唾液がサラサラな人、唾液があまり出ない人。これらの条件により、人に差が出るのは当然の事です。
また、例えば義足などを作成した場合、必ずリハビリが必要となります。
ですから、入れ歯も、まず道具としての使い方を覚えなくてはなりません。
義歯も道具ですので、食事の内容や食べ方などのリハビリは、もちろん必要です。ご自分のお口の条件を知り、それに合わせた使い方を覚えるのが重要ですので、
かかりつけの歯医者さんに、よく相談をすることをお勧めします。 入れ歯安定剤を使おうと思うのですが、どれを選べば良いか分かりません。
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入れ歯安定剤には、粘着性の高い粘着材とも呼ぶべきものと、
入れ歯と土手の隙間を埋めるクッションタイプのものがあります。
一般に粘着材には、粉末、クリーム、テープなどのような種類があります。入れ歯を外れ難くするのには適しているとも言えますが、そもそも入れ歯自体が合ってなければ
効果は、疑わしいものとなります。
また、クッション材は厚みが厚くなる傾向がありますので、入れ歯の噛合せの高さが
合わなくなる可能性があります。歯科医師の指示を仰いだ方が良いでしょう。 入れ歯で話が出来なくなります。
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部分入れ歯や総入れ歯を装着すると、口蓋(上顎)や歯肉の土手にかぶせる入れ歯によって、
どうしても口の中が狭くなってしまいます。
会話や食事のの時に少しずつ舌の動かし方も練習がいりますので、慣れるまでまず使ってみて下さい。それでもだめなときは、入れ歯が 必要以上に大きすぎたり厚すぎたりする事が 考えられます。
その結果、舌が思いどおりに動かずに、発音しにくいという現象が起こりがちです。
歯科医師にご相談して下さい。 入れ歯のウラに物がはいって咬むと痛みます
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これは入れ歯の義歯床後縁(入れ歯の歯グキ部分)が歯ぐきに密着していないか、
噛み合わせがあっていない為に歯ぐきとの間に隙間が生じ食べ物が入る事が原因です。
市販の安定剤は応急処置にしかならず根本的に入れ歯を治す事ができないので、
歯科医院を受診してください。専用の材料で、隙間を埋め入れ歯の裏打ちをすることが出来ます。
ただし、あまりにも隙間が大きく空いてしまっているときは、入れ歯を作り直した方がいいときがあります。
保険では半年に一度作ることができます。 歯が抜けたままでも、不便を感じないのですが?
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歯の欠損があると、前後の歯が欠損側に移動し、対向する歯も伸びてこようとします。
それにより、残っている歯全体のバランスが崩れ、隣接する歯がゆるみ、食べ物が詰まる。
その結果、むし歯になりやすくなるだけでなく、歯周病の大きな原因にもなります。
さらに、さまざまな方向へ歯が移動することにより、噛み合わせにも変化が生じ、
口の中や顎や筋肉までもいろいろな病気を引き起こす原因となります。
入れ歯は機能や見た目だけでなく、現在の口の状態を保持し、これ以上悪化させないためにも大切です。残っている数本の噛み合う歯で多少噛むことができても、残っている歯への負担が大き過ぎることがあり、
歯を支えている骨が破壊し、やがて歯が抜け落ちることになります。
結果的に、総入れ歯になる可能性も少なくありません。歯がなくなると、咀嚼機能の低下や発音障害を生じるばかりでなく、顔の形にも変化が生じます。
口の周りにしわが増え、お顔が老け、全身的な健康状態、日常生活にも悪影響を及ぼすことが考えられます。
高齢者で入れ歯を入れたがらない場合は、噛む必要のない食生活になり、脳に刺激を与えません。
噛む行為は筋肉や舌などを意識的や反射的に反応させ、脳や身体の老化を防ぐ一因になると思われます。
食べ物への欲望がなくなるばかりではなく、精神的、つまり脳に対する刺激が減り、いわゆる痴呆にもつながることが考えられます。 入れ歯は、はずすときにはどのようにして保管したらよいですか?
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入れ歯は、乾燥すると変形したりすることがあるので、はずすときには、
水に浸けて置いたほうが良いでしょう。
入れ歯は、ずっと入れっぱなしにすると、たえず入れ歯の刺激が歯ぐきの
土手に加わるため、土手を痛めたり、土手が早くやせたりします。夜間ははずすことをおすすめします。寝るときには靴を脱いだほうが足が休まるというのと同じで、
一日中圧迫されていた粘膜に、できるだけ休息を与えてください。
ただし、残った歯を守るために夜間もつけておいた方がよい場合もありますので、
かかりつけの歯科医に聞いてください。 総入れ歯はなぜ吸い付くのですか?
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歯が1本もない無歯顎の状態で総入れ歯はどのようにして口の中で収まり安定するのでしょうか?
総入れ歯が口の中で吸い付くのは、一種の吸盤と思ってよいでしょう。
蛸(タコ)の吸盤は柔らかくて相手にぴったりと吸い付くのですが、総入れ歯そのものは硬い素材で
構成されていますので、柔らかい部分は顎の土手(顎堤)周囲の粘膜に頼ることになります。
頬と唇の内側の粘膜、舌の脇の粘膜、上顎の口蓋垂(ノドチンコ)前方の粘膜部分に
総入れ歯の縁(フチ)を適切に設定することにより、吸盤効果が出てくるわけです。
もう一つ大事な要素は唾液です。唾液によって、総入れ歯は吸着し、安定するのです。
唾液の出が少なくて、お口が乾燥している方は、吸着が難しいです。