マウスピース矯正で噛み合わせが悪くなる?治療中に奥歯が当たらない理由と付け方の注意

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マウスピース矯正で噛み合わせが悪くなる?

マウスピース矯正を始めてから「奥歯が当たらない」「前より噛み合わせが悪くなった気がする」と感じ、このまま続けてよいのか不安になる方がいます。結論から言うと、治療の途中で噛み合わせが変わり、一時的に奥歯が当たりにくくなることはあります。ただ、治療計画は歯並びの見た目だけでなく、噛み合わせまで含めて立てるものです。

先生のひとこと

「勝手に装着時間をね変えるのは、絶対にやめてください。」

理事長 加藤直之のYouTubeの動画(2024年9月18日公開・7分32秒ごろ)より

この記事では、羽曳野の加藤総合歯科・矯正歯科が、治療中に噛み合わせが変わる理由と、違和感が出たときの相談の目安、マウスピースの付け方をまとめます。装置の名称と国内での承認の状況は、この記事の「マウスピース型矯正装置に関する重要なお知らせ」に書いています。

当院のマウスピースの特徴について詳しくみる

マウスピース矯正で噛み合わせが悪くなるのは、本当ですか?

一部は本当で、一部は誤解です。マウスピース矯正では歯を少しずつ動かすため、その途中で噛み合わせが変わり、奥歯が当たらない、しっかり噛めないと感じる期間が出ることがあります。

一方で、それは歯が動いている途中に起こる変化です。当院の案内でも、マウスピース型矯正装置による治療は、かみ合わせの機能面まで含めて治療計画を立てることを特長としています。途中の変化が計画のうちなのか、調整が必要なものなのかは、お口の中を診て判断します。

治療の途中で、奥歯が当たらなくなるのはなぜですか?

理由の一つは、マウスピースの厚みです。上下の歯にマウスピースをつけると、その厚み(約0.5mm)の分だけ奥歯どうしが強く当たり、奥歯を下へ押し下げる力がかかります。歯が押し下げられるこの動きを「圧下」といいます。マウスピースは一日の大半つけているので、この力がかかり続けます。

その結果、奥歯が当たりにくいと感じる期間が出ることがあります。治療計画は、最後に奥歯まで噛み合う位置を目指して立てます。ただし歯の動き方には個人差があり、計画どおりに動かない歯が出ることもあるため、気になる変化は通院のときに伝えてください。

前歯が噛み合っていない場合や、下の前歯が前に出ている場合は?

前歯が噛み合わずにすき間が空いている噛み合わせ(開咬)を治していく途中では、どうしても奥歯が強く当たり、噛み合わせが一時的に悪くなったように感じることがあります。

下の前歯が上の前歯より前に出ている噛み合わせを治すときは、いったん上下の歯が当たらないようにして、下の前歯を後ろへ動かしていきます。そのため、噛みにくい期間ができます。どちらも最後に噛める位置を目指して歯を動かしますが、途中の噛み心地の変わり方には個人差があります。

違和感が出やすいのは、どんなときですか?

一つは、歯が動いている途中です。歯の位置が変われば噛み合わせも変わるため、違和感が出ることがあります。歯が予想と違う方向に動くなど、途中で問題が起こることもあります。

二つ目は、新しいマウスピースに替えたときです。つけ始めは違和感が出ることがあり、多くは数日でなじみます。

三つ目は、無意識に歯を強く噛みしめる癖があるときです。ストレスなどで噛みしめが続くと、マウスピースをつけていることでその影響が強まり、噛み合わせに違和感が出ることがあります。

違和感があるときは、通院のときに当たり方やマウスピースのはまり具合を確かめます。歯の表面に付ける小さな突起(アタッチメント)を足したり外したりすることがあり、マウスピースがはまりにくくなったときは、お口の中をスキャンし直して計画を作り直し、新しいマウスピースを作ります。

マウスピースは、どう付ければよいですか?

付け方の基本は、次の四つです。

  • 食事と歯みがきのとき以外はつけておく
  • 歯みがきをしてからつける
  • 歯で噛み込まず、指で押してはめる
  • はめたあとはチューイを噛んでぴったり合わせる

マウスピースは、どう付ければよいですか?

一日の装着時間は、20〜22時間が目安です。取り外せる装置ですが、指示された時間はつけておくことが前提です。

歯みがきをせずにつけると、マウスピースの中で虫歯の原因になる菌が増え、虫歯のリスクが上がります。はめるときに歯で噛み込むと、マウスピースが割れたり変形したりするおそれがあります。指で押してはめたあとは、チューイという棒状のゴムを10〜15分ほど噛み、ぴったりはまるようにしてください。マウスピースを替える時期は、医院が指定する日数に合わせます。

正しい噛み合わせとは、どんな状態ですか?

目安は三つあります。上下の前歯の中心線(正中)がまっすぐそろっていること、上の前歯が下の前歯より少し前に出ていること、左右の奥歯が均等に当たって噛めていることです。

前歯の先どうしが当たる、下の前歯が上の前歯より前に出ている、上下の前歯が当たらないといった状態は、正しい噛み合わせとはいえません。前歯が噛み合っていないと、噛む力が奥歯にかかりやすく、奥の歯や被せ物が欠けたり、すり減ったりすることがあります。鏡で見ただけでは判断が難しいので、気になる点は診察で確かめてください。

治療期間・通院の目安と、主なリスクは?

マウスピース矯正は、公的医療保険が適用されない自由診療です。治療期間の目安は、軽度の症例で半年程度、標準的な症例で1年〜1年半程度、難しい症例で2年程度です。通院は基本的に2〜3か月に1回で、その間は当院が用意するアプリで毎週1回お口の写真を送っていただき、経過を確認します。通院の総回数は、歯並びの状態と治療の進み方によって変わるため、検査・診断のあとに治療計画とあわせてご説明します。費用も、治療の範囲によって変わるため、検査・診断のあとにご説明します。

主なリスク・副作用として、装置の装着後や調整後の歯の痛み・違和感、汚れがたまりやすくなることによる歯肉炎やむし歯のリスク、発音のしづらさ、歯根吸収(歯の根が短くなること)や歯の神経が反応しなくなること(失活)、保定を怠った場合の後戻りがあります。装置に使われている樹脂に対して、発疹・皮膚炎などの過敏症の既往がある方には、装置を使用できない場合があります。いずれも程度には個人差があります。

【マウスピース型矯正装置に関する重要なお知らせ】

  • 当院で使用するマウスピース型矯正装置のうち、プレオルソを除く装置(インビザライン、インビザライン・ファースト)は、医薬品医療機器等法(薬機法)上の承認・認証を受けていない医療機器です
  • 装置ごとの区分: プレオルソは、国内で医療機器認証を受けた管理医療機器です(認証番号 225ADBZX00053000・製造販売業者: 株式会社フォレスト・ワン)
  • 入手経路: 米国 Align Technology, Inc. が製造する装置を、同社の日本法人であるインビザライン・ジャパン合同会社を通じて購入しています
  • 国内の承認医療機器の有無: 当院が確認した限り、インビザラインと同一の性能を有する、国内で承認または認証を受けたマウスピース型カスタムメイド矯正装置はありません。なお、ワイヤー矯正に用いる装置(ブラケット等)には国内で認証を受けた医療機器があり、これを用いる治療方法があります(当院では現在ワイヤー矯正は行っておりません)
  • 諸外国における安全性等に係る情報: インビザラインは、1998年に米国 FDA(食品医薬品局)の 510(k) クリアランスを受けています。510(k) は、既存の医療機器と実質的に同等であることを示して米国内で販売できるようになる制度で、日本の承認とは審査の仕組みが異なります。全世界では累計2,200万人以上(2025年12月期時点・Align Technology, Inc. 公表)の治療に用いられています。また、2022年12月に米国で、3D治療計画ソフトウェアの不具合により必要な枚数と異なる枚数のアライナーが製造されるおそれがあるとして、製品の回収(リコール。米国 FDA の分類はクラスⅡ)が1件行われています
  • インビザラインおよびインビザライン・ファーストは、医薬品副作用被害救済制度および生物由来製品感染等被害救済制度の救済の対象にはなりません

違和感が続くときは、いつ相談すればよいですか?

次のようなときは、次の通院を待たずに医院へ連絡してください。

  • マウスピースが浮いて、指で押してもはまらない
  • マウスピースが割れた、形が変わった
  • 片側だけが強く当たる、奥歯が当たらない感じが続く
  • 歯の痛みが強い、またはなかなか引かない

自分の判断でマウスピースを替えたり、使うのをやめたりせず、まず今の状態を伝えてください。マウスピースのはまりが悪くなることは珍しくなく、早めに分かれば、そのぶん対応を考えやすくなります。

羽曳野院で矯正の相談をするには?

加藤総合歯科・矯正歯科の矯正治療は、羽曳野本院で行っています。大阪府羽曳野市白鳥2-16-34にあり、近鉄古市駅から徒歩3分です。電話は072-957-2686です。インターネットからはWEB初診予約をご利用ください。治療中の噛み合わせの違和感など、聞きたいことを予約のときにお伝えください。

日本矯正歯科学会は、すべての症例をマウスピース型の装置だけで治せるとは考えにくいとし、治療を受けるときは、その方法の利点と欠点、ほかの治療方法について十分に説明を受け、理解してから同意するよう呼びかけています。一度の説明で決めなくても構いません。分からないことは、何度でも聞いてください。

深い噛み合わせを指摘された方は噛み合わせが深いと言われたときの記事を、矯正中の歯みがきに困っている方は矯正中のむし歯と歯ぐきの守り方の記事も参考にしてください。

噛み合わせが変わる理由・付け方の出典:当院のこれまでのコラムの内容と、当院の矯正治療の案内(期間・通院・リスク・装置の承認の状況・治療中の調整。2026年10月16日確認)。マウスピース型の装置についての学会の考え方:日本矯正歯科学会「アライナー型矯正装置による治療指針 一般公開にあたって」。

  • 監修: 加藤 直之(歯科医師/医療法人えみは会 理事長)|最終確認日: 2026-10-26

この記事を書いた人

加藤 直之

大阪の羽曳野市にある加藤総合歯科・矯正歯科、加藤です。 当院は、歯医者さんの「痛い・怖い・行きたくない」というイメージをなくし、患者様が悩みを相談できてリラックスした状態で治療ができるそんな医院を目指し運営しております。

資格・所属

NPO法人日本歯科予防協会理事/ISOI インプラント認定医/ドライマウス認定医/日本ドライマウス学会会員/日本抗加齢医学会会員/医療情報技師認定証/ITIインプラント認定/AQBインプラント認定/ザイブインプラント認定/POIインプラント認定/インプラント学会 所属ブローネマルクインプラント認定/SARGONインプラント認定/審美歯科学会認証