大人になってから歯並びが崩れてきたのはなぜ?相談の目安(大阪・羽曳野)

前歯の間に、前はなかったすき間ができてきた。下の前歯が重なってきた。前歯が少し前に出てきた気がする。大人になってから歯並びが崩れてきたように感じると、このまま進んでしまうのではと心配になると思います。歯並びは、生えそろったあとも同じ形のまま止まっているわけではなく、大人になってからも少しずつ変わることがあります。どこから来た変化なのかは鏡で見ただけでは分からないので、変わり続けていると感じるときや、歯ぐきの腫れ・出血、歯の揺れがあるときは、早めに相談してください。
先生のひとこと
「要は、力が逃げる方向に、どんどんどんどん動いていきますから。」
理事長 加藤直之のYouTubeの動画(2024年10月16日公開・2分0秒ごろ)より
歯を何十年と使ううちに、かかる力の向きに沿って、歯の位置が少しずつ変わっていくことについて話した言葉です。
この記事では、羽曳野の加藤総合歯科・矯正歯科(以下、当院)が、大人になってから歯並びが変わってくる主な理由と、早めに相談したほうがよい変化、相談の日に調べることをお伝えします。
大人になってからも、歯は動くのですか?
動くことがあります。歯はあごの骨にしっかり埋まっているように見えますが、力がかかり続けると、位置が変わることがあります。矯正歯科の開業医の団体である日本臨床矯正歯科医会も、矯正の治療についての説明の中で、力を加え続けると歯が位置を変えるのは、子どもでも高齢の方でも同じだとしています。
歯には、食事のときの噛む力だけでなく、舌や唇が押す力、眠っているあいだの歯ぎしりや食いしばりの力も、毎日かかっています。
歯並びが変わってくるのは、どんな理由からですか?
大人の場合、主な理由として次のようなものがあります。一つだけとは限らず、いくつかが重なっていることもあります。
- 歯ぐきと骨の支えが弱ってきた:歯周病が進んで歯を支える歯ぐきと骨が弱ると、ふだんの噛む力でも歯が動きやすくなり、すき間が広がったり、前に出てきたりすることがあります。
- 抜けたままの歯がある:空いた所へ隣の歯が倒れてきたり、噛み合っていた反対側の歯が伸びてきたりして、まわりの歯並びと噛み合わせが変わることがあります。
- 歯ぎしりや食いしばりがある:強い力がかかり続けると、歯の位置が少しずつ変わることがあります。
- 舌や唇の癖がある:大人でも、癖が毎日続くと、歯の位置に影響することがあります。
- 以前に矯正を受けた:動かした歯には元の位置に戻ろうとする力がかかるため、歯並びを保つ装置を使わなくなると、少しずつ戻ってくることがあります。
どれにも心当たりがなくても、何十年と歯を使ううちに、噛む力のかかり方で歯が傾いてくることもあります。
歯ぎしりや食いしばりと、歯のすり減り方の関係は、歯のすり減った面(ファセット)を説明した記事でお伝えしています。
歯並びが変わってきたことには、どうやって気づけますか?
前歯の見た目と、食事のときの感覚の変化が手がかりになります。前歯の間にすき間ができた、すき間が広がった、歯が重なってきた、前に出てきたといった変化は、鏡や写真で分かることがあります。見た目のほかに、食べ物が挟まりやすくなった、噛んだときの当たり方が前と違う、と感じて気づく方もいます。
なお、前歯の根元に黒っぽい三角のすき間が見えてきたときは、歯が動いたのではなく、歯と歯の間の歯ぐきがやせてできている場合もあります。
昔の写真と今の口元を見比べておくと、いつごろから変わってきたのかを、相談のときに伝えやすくなります。
早めに相談したほうがよいのは、どんなときですか?
次のようなときは、痛みがなくても早めにご相談ください。
- すき間や重なりが、前より目立ってきた
- 前歯が前に出てきた気がする
- 歯ぐきから血が出る・腫れる、歯が揺れる
- 歯を抜いたあと、そのままにしている所がある

日本歯周病学会が監修する一般向けの解説では、「歯並びが悪くなった気がする」ことも、歯周病を疑うサインの一つに挙げられています。歯周病は、はっきりした痛みがないまま進むことが多いとされています。歯の揺れが強くなってきた、歯ぐきが腫れているといったときの受診の目安は、大人の歯がグラグラするときの原因と受診の目安を説明した記事にまとめています。
「もう年だから」と、相談をあきらめる必要はありません。年齢と矯正の相談の考え方は、大人の矯正の相談で年齢が関係することを説明した記事でお伝えしています。
相談の日には、何を調べるのですか?
歯並びが変わってきた原因を探すために、歯ぐきと歯を支える骨の状態、噛み合わせ、抜けたままの歯があるかどうかを確かめます。
当院では、レントゲンで歯を支える骨の状態を、お口の中のスキャンで噛み合わせの当たり方を確かめ、歯ぐきの状態は、必要に応じて歯ぐきの検査で詳しく調べます。噛み合わせのバランスはデジタルの模型の上に色分けで表示されるので、どの歯に負担がかかっているかを、目で見ながら説明を聞くことができます。お話をうかがい、検査で原因を確かめたうえで、これからの進め方をご説明します。
原因によって、先に手を打つことは変わります。たとえば、歯ぐきと骨の支えが弱っているときは、歯並びを整えることより先に、歯周病の治療で歯ぐきの状態を落ち着かせることが大切です。歯並びを整える治療(矯正)を考えるかどうかも、原因と今のお口の状態が分かってから、一緒に考えていきましょう。
羽曳野院で歯並びの変化を相談するには?
歯並びの変化のご相談は、加藤総合歯科・矯正歯科(羽曳野本院・大阪府羽曳野市白鳥2-16-34・近鉄古市駅から徒歩3分)で受けています。ご予約はお電話(072-957-2686)で承っています。初めての方はWEB初診予約も利用できます。
予約のときや相談の当日に、「前歯のすき間が広がってきた」「下の前歯が重なってきた」など、気づいた変化を、いつごろからかと一緒にそのまま伝えてください。説明の中で分からないことがあれば、その場で何度でも聞いてください。所在地と来院の方法は、アクセスのページをご覧ください。
大人になっても力がかかり続けると歯が位置を変えること(矯正の治療の説明):日本臨床矯正歯科医会「矯正歯科治療は何歳まで受けられますか?」。矯正のあとに動かした歯が戻ろうとすること:同「矯正歯科治療後の保定装置は必要なのでしょうか?」。歯周病で歯の位置が変わること・歯並びの変化が歯周病のサインになること・歯を失ったままにしたときの変化:日本歯周病学会が監修する「ペリオブック」の「もしかしたら歯周病かも?とお悩みのあなたのための、チェックリスト」「歯周病は進行する病気?進行段階とその状態を詳しく解説!」「歯周病になると、歯がグラグラする理由を解説します!」。支えが弱った歯が噛む力で動きやすくなること:日本歯科医師会「歯周病の進行とその種類を教えて下さい」。歯ぎしり・舌や唇の癖・矯正のあとの変化・歯ぐきがやせてできる三角のすき間・年月とともに歯が傾くこと・相談の日の検査:当院のこれまでのコラムと矯正治療の案内、理事長 加藤直之のYouTubeの動画。(どれも2026年10月18日確認)
- 監修: 加藤 直之(歯科医師/医療法人えみは会 理事長)|最終確認日: 2026-10-28


